「仙台の歴史というと、誰もが伊達政宗を思い浮かべる。政宗が傑出して魅力的な人物であることは否定しないが、彼があまりにキラキラとまぶしいため、ほかのことが見えにくくなっていないだろうか。政宗のまぶしさからちょっと離れ、仙台の歴史を、視点を変えて眺めたい」(著者)というのが本書の意図だ。
同名のタイトルで2009年1月から1年間、50回にわたって河北新報に連載されたものに、新たに10本を書き加えた。
「米どころへの道のり」「史跡が語るくらし」「政宗を読み直す」「仙台城下事件帖」「古道を歩く」など、さまざまな題材を、史実を基に、著者の推測も交えてつづっている。